薔薇王の葬列(16) 菅野文 感想レビュー備忘録。次巻で最終巻。アニメ化決定。

推しのシリーズの最新刊。

イギリス史では悪役とされているリチャード三世を主役にした漫画。

悪役にしたのは、シェイクスピアで

仕えたエリザベス女王をたたえるために、貶めた、って話もあります。

リチャード三世が、イケメンで、両性具有で、とっても魅力的です。

薔薇王の葬列 16 (プリンセス・コミックス) [ 菅野文 ]

薔薇王の葬列(完結) | 推しマンガ探ブロ。 (veteranmama.com)

70~74話

両性具有ってことで、母親には悪魔の子と言われて育ったリチャード三世ですが

(宗教が強い時代、人と違う=悪魔の子、ですからね)

父王には愛され、長男にもかわいがってもらいました。

ですが、自分が「悪魔の子」であると感じていて、孤独だったのね。

そんな彼に、バッキンガム公は

雌雄同体だろうが、悪魔の子であろうが愛してる、と情熱をぶつけ

リチャード三世は、つかの間の平安を得ます。

ですが、バッキンガム公は、リチャードを女性として娶りたいもんだから

「リチャード三世」っていう王様を殺して

女性として、生きて欲しい、と。

両性具有だったことから、子宮が持つかわからないけど妊娠もしちゃうしね。

男としては、惚れた女性に自分の子を産んで欲しいわけですよ。

ですが、リチャード三世は

はじめはばら戦争の中で、父を支えて即位させ

兄を支えて王座を守り、と生きてきていて

最終的には、自分自身も王座を欲していたんだ、と覚醒したとこだったので

愛人であるバッキンガム公とともに生きることはできない。

バッキンガム公が、リチャード三世廃嫡へ向かって謀反を起こし

リチャード三世は、両性具有ではありますが、戦士としても一級で

自分の武力もあるし、兵の統率もできるし

バッキンガム公に反撃します。

バッキンガムの裏切りが、王座から降ろして共に生きることだ

とはっきり知らされたリチャード三世は、彼を逃がし

生きていれば再び会えるし、幸せになろう、といいますが

バッキンガム公は、リチャード三世のいない世界では生きられないと投降。

最後に会いたい、と望むバッキンガムですが

リチャード三世との面会は許されず

でも、バッキンガムの首切り役人が、実はリチャード三世で

愛する人の手にかかり、バッキンガムは、それなりに幸せに刑死します。

バッキンガムは滅亡しても、リチャード三世に敵対するリッチモンドがいる。

リチャード三世の子、ということになっている

王妃アンとの息子・エドワードは優しい子で

王座に近いほど殺されるし、幽閉されるし、と恐れる結核末期の母・アンの望みで

リチャード三世は、エドワードを病死と偽って逃亡させることにします。

そして、ついにリッチモンドとの闘いが近づく・・。

史実を上手にくみとったシェイクスピアの作品を

これまた上手に構成、脚色した菅野文が見事です。

かわいそうだったリチャード三世が

悲恋に終わったけどバッキンガム公と愛し合えました・・。

特に本作16巻の二人の愁嘆の場は見事なので

是非、本編を購入して堪能してくださいませ!!

次巻も読みます(^^)

薔薇王の葬列 16
薔薇王の葬列 16

薔薇王の葬列 16

[著]菅野文

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