王妃マルゴ(8) 萩尾望都 最新刊で最終巻のネタバレ注意。マルゴは天寿を全うします。

歴史漫画、最終巻です。

マルゴの一生って、すごい波乱万丈ですね。

戦争だらけの中世のお話ですからね~

35~39章+その後のフランス

イタリアとかイギリスとかと、国際結婚を繰り返すフランス王朝です

マルゴのバロア王朝は

マルゴの兄弟が亡くなって途絶え

マルゴの夫となったナヴァル王アンリが、ブルボン王朝を開きます

このブルボン王朝が

オスカルさまの出てくる、フランス革命の時の王朝でありまして

アンリ王の息子が

ルイ13世

14世が太陽王で

15世が、オスカル様の時にも登場していた愛人ポンパトールを溺愛した人で

16世が、ギロチンで殺されるわけです。

8巻では

マルゴの秘められた恋人でもあったギーズ公が暗殺されます。

マルゴの兄王であるアンリは大喜びですね。

ギーズ公はカトリック派のトップで

パリにはカトリックが多いしね

ギーズ亡きあと、アンリ王は、マルゴの隠し子に殺され

(ってことになり)

アンリの遺言として、ナヴァル王アンリが、王となります。

ただし、プロテスタントの王を

フランスの王にすることには、ものすごい反対があったので

最終的には

アンリはカトリックに改宗して、即位します。

アンリの最大の功績は

ナントの勅令、を出したことで

これは、フランスにおいての宗教の自由を明記したものです

カトリックとプロテスタント

住む地域が別れているなら、それぞれの教会に通ってよい、って

ただ、これは

アンリの息子、メディチ家の母(カトリック)を摂政にして育ったルイ13世でスルーされ

14世においては、フランスはカトリックの国であると

ナントの勅令は破棄されるわけです。

という、政治的なことが書かれる中で

マルゴは、アンリが即位の時に改宗したことを責めますね

もっと早く改宗していれば、フランスの宗教戦国時代はおきなかった、って

ほんとにそうなんですよ・・。

ナヴァル王アンリは、この時間があるから、改宗に踏み切れた、って言うの

それも、真理だと思う

ここらは、萩尾さんの時代考察だと思うけどね・・。

かくして、マルゴはナヴァル王アンリと円満離婚が成立し

その結果、アンリの一人息子のルイ13世をかわいがるおばちゃんの地位を確立

この時代にはめずらしく、断頭台ではない、天寿を全うするわけです。

ああ、フランス暗黒中世史が、こんな華麗な漫画で読めるなんて

これから世界史を学ぶ人には、ほんとに素晴らしい教材ですね。

8冊ですので、熟読をおすすめしますy(^^)

王妃マルゴ -La Reine Margot- 8
王妃マルゴ -La Reine Margot- 8

王妃マルゴ -La Reine Margot- 8

[著者]萩尾望都

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